看護師資格を使って出来る仕事は「病院での従事」だけではありません。
そんな風に疑問を持っている方もいるかもしれません。
主に以下のような働き方があります。
具体的な「業務内容」「1日の流れ」を説明していきます。
疑問点も解決していきます。
訪問看護師
訪問看護師は、在宅看護学実習で学ぶ機会もあると思うので、イメージが付きやすいかもしれません。
訪問看護は、自宅で療養する利用者さんに対して医療処置やケア行います
訪問看護ステーションに勤め、そこから毎日受け持つ利用者さんの自宅に訪問します。
ポロシャツにチノパンのような格好が主です。
ステーションによっては、ナース服やエプロン着用というところもあります。
徒歩の場合や原付・公共交通機関の利用というところも地域によってはあります。
会社によっては、介護保険ではなく個人的に訪問看護を依頼している方もいます。
そういった事業をやっている会社では「1日1件その人のみを対応する訪問看護」というのもあったりするようです。
1人に対してじっくり関わることが出来るのも醍醐味かもしれません。
ただ、実施するだけでなく、利用者が在宅で療養を続けられるように、家族への教育も欠かせません。生活スタイルを考え、より個別性のある看護が必要になります。
訪問入浴
訪問入浴は、自宅で介護が必要で、かつ自身で入浴できない利用者に対して入浴を行うサービスです。
訪問時は脱ぎ履きのしやすいサンダルなどを使用します。(地味色のクロックスなど)
基本は、「看護師・介護士・オペレーターの3人1組」で業務にあたります。
オペレーターは、「運転や浴槽などのセッティング、入浴や移動移乗介助」をします。介護士資格が必須なわけではないので、資格を持っていない人も多いです。
オペレーターが運転し、助手席は介護士です。
後部座席に座る形になります。
1日の訪問件数は平均7件くらいです。
6件だと少ない方、8件以上は結構大変です。
訪問件数によりますが、定時では終わらないことが多く残業発生する可能性が高いです。
うまく体を使わないと体を痛めます。
保育園
保育園で、園内の健康管理責任者として働きます。
園児のケガの応急処置や、健康管理・病気の予防の活動にも取り組みます。
介護施設
介護施設に入所している利用者に対しての看護業務になります。
看護業務がメインになりますが、求人によっては介護業務も行う場合もあります。
介護施設といっても、いくつか種類があります。
- 特別養護老人ホーム(特養)
- 介護老人保健施設(老健)
- 有料老人ホーム
- デイサービス
ナース服のところと、ポロシャツ(指定の場合あり)にチノパンの場合もあります。
エプロンを装着する場合もあります。
イヤホンをして、他職種とすぐ連絡が取れるように(必要時看護師を呼べるため)するところもあります。
この後詳しく説明していきます。
ざっくりまとめると
- 特養:公的機関で介護度が高い、健康管理が主。
- 有料老人ホーム:特養の民間バージョン、接遇も必要。
- 老健:公的機関で、自宅退院前のワンクッションとして利用され、医療処置が多い。
特養や有料老人ホームは日勤メインです。施設によっては夜勤またはオンコールがある場合があります。
老健は夜勤があります。
デイサービスは日勤のみです。また、デイサービスは日曜休みがほとんどです。
特別養護老人ホーム(特養)
・都道府県や社会福祉法人が運営する介護保険施設
・65歳以上で要介護3~5の認定を受けた方に、自宅に代わる生活空間を提供
・医師の常駐は無い
・看護師は健康管理が中心
・高度な医療処置はあまりない(入所が断られるケースあり)
・介護度は高いためケアは多い
⇒医療処置より健康管理が主で、医療処置は多くない
介護老人保健施設(老健)
・都道府県や社会福祉法人が運営する介護保健施設
・原則入所期間は3か月と決まっている
・65歳以上で要介護1~5の認定を受けた方対象
・医師の常駐
・看護師は24時間体制
・医療処置が大半を占める⇒特養との違いは
「病院から退院した方が在宅復帰するまでの中間地点としての利用」
1日の流れは特養と大きく変わりません。
有料老人ホーム
・民間企業が運営する高齢者向けの生活施設
・利用者の余生をどう楽しく過ごすかを第一としたサービス提供
・特養に近い
特養に似ている業務になります。
しかし、有料老人ホームは特養と違い「サービス」だけでなく「接遇」も大事になります。利用者の生活について、より貢献し質の向上に繋がるように、改善策を考えるなど打合せの機会があります。
1日の流れも特養と大差ありません。
デイサービス
・自宅で過ごしている利用者が、食事・入浴・リハビリなどを行うために通う通所施設
・見守りの元で、日中あるいは半日を施設で過ごす
・介護度の低い人が来る
一般企業の医療系職種
良く知られている一般企業の医療系職種は
- 臨床開発モニター
- 治験コーディネーター
- クリニカルコーディネーター
の3つになります。
それぞれ簡単になりますが、紹介していきます。
臨床開発モニター(CRA)
臨床開発モニターはCRA(Clinical Research Assosiate)と言われており、治験をする医療者(病院や医師)をサポートする役割があります。
基本はオフィスワークになりますが、病院の場所によっては出張もあるようです。
治験コーディネーター
これは依然某ドラマでも出ていたワードであり耳にしたことがあるかたもいるのではないでしょうか。
治験コーディネーターはClinical Research Coordinator(CRC)と言われており、治験を受ける被験者に投与し、効能や安全性を確認します。治験を行うにあたり、被験者に寄り添い、調整を行うのが仕事です。
現在の治療では治療できない患者への治療貢献に繋がる可能性もあります。
クリニカルコーディネーター
クリニカルコーディネーターはClinical Coordinator(CC)と言われており、医療機器メーカーに勤め、医療機関へ医療機器の正しい使い方を指導したりします。
外資系の企業も多いため英語を活かせる場合もあります。
まとめ
看護師資格を使って出来る仕事は病院以外にも多種多様にあるのです。
ここに書いている以外にもたくさんの業種があります。
ぜひ参考にしてください。
転職など考えの方はぜひこちらも参考にしてみてください。