カルテから情報を取る時、どの情報を取ったらいいかわからないですよね。
以前、「カルテから情報取る時の最低限の項目」についてお話ししました。

なので今回は、「情報収集する時に気を付けるポイント」を説明します。
- 患者によって情報収集のポイントが異なる(比重を変える)
- 病院によって異なる
- 情報収集の仕方は、最初に先輩からきちんと教わろう
- カルテは読み流したくなる
ポイントは4つです。それぞれ解説していきます。
患者によって情報収集のポイントが異なる(比重を変える)

- プロフィール
- 入院までの経過
- 手術記録
- 入院中の経過(経過表など)
- 投薬類(内服薬・注射)
- 医療処置、看護ケア、検査
- 医師の指示簿
- 掲示板
最低限これらの情報は取ってほしいです。
「あくまでもここは網羅しましょう」という話なので
受け持つ患者によってポイントと比重は異なります。
受け持つ患者によって情報収集に比重を置くところが違います。
ケース1:術後日数の浅い患者
術後日数の浅い患者は手術を受けたばかりなのでその近辺を重点的に取りましょう。
重きを置くのはこの5点。
術後なのでこれは必須になります。そして中身も濃い。
- 手術記録
- 入院中の経過(入院日数が浅いことも多いので術後の記録を重点的に)
- 投薬
- 医療処置、看護ケア
- 医師の指示簿
入院中の経過は、術後から見ればいいと思います。
そこまで日数が長くないですが、内容が重たいケースもあります。
プロフィール(アレルギーと既往歴程度)と、入院までの経過は簡単に済ませます。
ケース2:「入院」を担当する場合
前半でも少し話ししましたが、「入院」を担当する場合は
- 患者のプロフィール(詳しく)
- 入院までの経過(治療予定日も)
の2つが重要な項目です。
※もし必要な場合には
- 投薬
- 医療処置、看護ケア、検査
- 医師の指示簿
も見ておく必要があります。
補足になりますが「入院」の時にはほかにもいくつか情報を取る必要があります。
- 検査の不足はないか(手術までに)
- 内服している薬はあるか(自宅で)
などプラスで見る項目も出てくると思いますが、今回は詳しい説明は割愛します。
病院によってシステムが異なることもあるかと思いますので。
ケース3:術前の入院患者
「入院」や「術後日が浅い患者」とはまた異なります。
良い方に語弊がありますが、「さらっと」取ることも必要です。
- 患者のプロフィール
- 入院までの経過(治療予定日も)
- 投薬
- 医療処置、看護ケア、検査
- 医師の指示簿
- 掲示板(術前に患者や家族に確認してほしいことなどが書かれていることもあります。)
術前なので確認することも少ないかもしれませんが以下もちらっと見ておきましょう。
- 入院中の経過
ケース4:退院目前の患者
- 手術記録(軽く)
- 入院中の経過(経過表など)(軽く)
- 掲示板(退院前に確認しておかないといけないことなど共有されていることがあります)
退院前なので少ないと思いますが以下は軽く見ておきましょう。
- 投薬類(内服薬・注射)
- 医療処置、看護ケア、検査
- 医師の指示簿
退院日に漏れがないように、「退院までに必要なもの」を確認しておきましょう。
- 退院処方
- 退院時に渡す資料(訪問看護指示書、診療情報提供書など)
に不足が無いか確認しましょう。
病院によって異なる

それぞれ病院によって、取るべき情報が異なります。
病院のシステムや、行う業務によって異なります。
例えば、入退院のカルテ処理など事務処理は、クラークがいるような病院では行うことはありません。
このように、看護業務といっても病院によって異なるわけです。
そういうわけで、情報収集の方法も異なります。
情報収集の仕方は、最初に先輩からきちんと教わろう

情報が取り方が分からないままでいると、後々困ります。
きちんと情報が取れないとどうなるでしょうか。
最初は先輩の目があり、拾ってくれることもありますが、
そのうち、「自分でわかっていない」ことに対して「恐怖」を感じると思います。
カルテは読み流したくなる

最初のころは特にそうですよね。
- わからない言葉
- わからない略語
- 理解できない解剖整理
誰しも、「見慣れない言葉は読み流したくなる」ものです。
その見慣れない言葉や、意味の分からない略語に重要な意味が隠されていることがあります。流し読みしてしまうと重要なところを読み飛ばしている可能性もあります。
じっくり読みすぎても時間オーバーになってしまいます。
情報収集の時間にも限りがあるので、あとでゆっくり復習すればいいのです。
その場で最初からすべて理解できるわけではありませんので。
まとめ
情報収集の時に、ぶつかる壁は多くあります。
今回、新人看護師さん向けに、「情報収集する時に気を付けるポイント」をお話ししました。
また、他にも新人看護師さん向けの記事を書いているので、こちらの記事も参考にしてください。




